若かりし頃、某中近東の国に深夜に到着した時の話です。
空港からホテルまでバスに乗り、
砂漠の中、高速道路のような立派な道を移動していました。
50メートルほどの間隔で照明があり、それらは私たちを乗せたバスしか走行していないその道路を
オレンジ色の眩しい光で照らしていました。
暗闇の中、一筋に浮かぶその光のチューブを進みながら
ここに、こんな高速道路は必要なのだろうか?
しかも前も後ろも車が走ってないのに、こんなに明るく照らす必要があるのだろうか?
お金も石油もたくさんあるから、電気の節約なんて考えないのだろうか?
などと素朴な疑問を抱きました。
帰りの飛行機の中で、その国の駐在を終えた日本人ビジネスマンと雑談をしました。
私の素朴な疑問を話すと、その乗客は
「それはね○○(某先進国)に
『ここには、高速道路が必要だ。照明は50メートル間隔で必要だ』って言われたから、
中近東の国がその国に発注して作ったのだよ。
『あれも必要だ!これも必要だ』と言われて作ってしまった。
しかし、中近東の国だってバカじゃないから、今では騙されたってわかっている。
だから今は同じことを言われても作りはしない。
そしてその結果、日本人が本当に必要なものを必要だと言っても信じようとしない。
僕たちは、非常に仕事がし辛くなっている。○○のせいでね」
と話してくれました。
塾選びに慎重にならざる得ない状況とどこか似ていませんか。
いろいろな塾にたくさんのお金をかけてきたけれど、
ちっとも成果が出ないという経験をすると
本当に力が付く塾に出会っても、その塾の方針を素直に聞けないという事がありませんか。
こちらの指示を素直に実行してグングン伸びる生徒と
指示を出しても「でも~」と言って実行に踏み切れず、なかなか結果を出せない生徒を見て
ふと、中近東のフライトでの日本人ビジネスマンの話を思い出しました。
塾選びは慎重というよりも、運と直感だと私は生意気ですが思っています。
そして「これだ!」と思ったら邁進あるのみだと思っています。