卒業生のことを書き続けているのは、卒業生Mくんの来訪がきっかけです。
就職が決まり、遠くへ行ってしまうということで私に会いに来てくれました。
もうびっくりで、一緒に近くのレストランに移動して4時間近く話し通しました。
それでも時間が足りないくらいで、夕方からレッスンがあったので、後ろ髪をひかれながら見送りました。
Mくんのことを書きます。
Mくんは、高1の夏休みに入塾しました。
当時多摩センター校はどのクラスも満席でMくんを受け入れることができませんでした。
近く万願寺校が満席だったということで
多摩センター校にお母さまが問い合わせてくれたのでした。
お母さま曰く
「不思議です。万願寺校も満席で取ってくれない。多摩センター校も満席で取ってくれない。
どちらも取っちゃえばいいじゃないですか。その方が授業料が増えるじゃないですか。
本当に不思議です。ですが益々興味を持ちました。どちらかに席ができるまで待ちます」
とても印象的なお問い合わせでした。
結局、多摩センター校に先に空席ができて入塾していただきました。
ご本人のMくんは甲子園を目指す高校球児で、英語の勉強より野球という高1生でした。
週に6日の練習で、唯一部活のない火曜日に遠い高尾から高校に通い、帰りに多摩センター校に来るのです。
私でも週に一度のお休みに塾には行きたくありません。
それを毎週、きちんと来るのです。来ても疲れて眠ってしまうことも多々ありました。
来たことが本当に偉かったと思います。
後で聞くと、本当は塾に来たくはなかったけれどお母さまが絶対に休ませなかったのだそうです。
心を鬼にして「行きなさい」「行きなさい」と言い続けてくれたそうです。
Mくんの勉強に火がついてきたなと感じたのは、高3の夏、甲子園の地区大会が終わり引退してからでした。
必死に勉強しているようでしたが、やはり夏までは野球に全力を注いでいたので、
なかなか勉強が追いつきません。
しかし志望校をあきらめず勉強を続けていました。
野球部の生徒さんは、不思議なほど指導者の支持をきちんと聞いて実行に移すので
伸び始めたらぐんぐんと伸びる姿を見てきましたが、Mくんもそうでした。
そして受験になりました。もっと時間が欲しいとMくんは言っていましたが、情け容赦なく受験の日は来ます。
結果、志望校には合格が取れなかったのですが、志望校の地方の短大に合格したのです。
そこから、短大に進み2年間勉強を続け、見事第一志望校の志望学部の3年生に編入を果たしました。
その2年間に、オンラインで多摩センターの授業を受け続けてくれました。
ある意味、コロナのおかげでオンラインが始まっていたのでMくんにはラッキーでした。
編入試験合格後、東京でのMくんの大学生活が始まります。
ここからは、次のブログに記します。