大学受験、高校受験のウィングローブ英語塾。武蔵小杉校です。

武蔵小杉校卒業生Rくんのフィールドワークを3回にわたってシェアいたします。

 

Rくんは、今年、武蔵小杉校を卒業、一橋大・社会学部に進学しました。

 

社会全般大好きな彼ですが、「フィールドワークで地元のことを調べたんですよ」と聞いたので

「面白いそうだからその記事シェアしてくれない?」と頼んだら早速送ってきてくれました。

3回にわたって「鷺沼の開発」についてお届けします!

 

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みなさんは鷺沼という地名を知っているだろうか。

私は鷺沼で生まれ育った生粋の鷺沼民であるが、友人に鷺沼に住んでいると話してもいまいちウケが良くない。

そのため、今回は私なりの鷺沼の宅地化に対する考察を通して、鷺沼の魅力を伝え、少しでも社会に鷺沼を知ってもらうことを願う。

 

PS あくまで素人の趣味による調査、考察のため、事実と異なる場合があります。

 

  ◆ 鷺沼の概要 ◆

 

鷺沼は川崎市宮前区の南部に位置し、域内を国道246号線が通り、東急田園都市線の急行停車駅である鷺沼駅からは都心へのアクセスも良く、多摩田園都市計画の一部として宅地化され、首都圏のベッドタウンとして機能している。

 

多摩田園都市計画とは、戦後の東京の急激な人口膨張が社会問題となる中、郊外の多摩丘陵に東急電鉄が都市開発と鉄道建設を同時に行い、農村の良さと都市の良さを併せ持つまちづくりの計画である。この田園都市計画によって公園が比較的多く、果樹園を中心とした畑や生産緑地が散在し、都心部にほど近い場所ながら緑が多いため、最近は子育て世帯を中心に人気を得ている。

 

国内で深刻な人口減が進む中、鷺沼では現在も人口が増え続けており、鷺沼駅前に市役所や図書館等の公共施設の移転や地上37階建て、高さが約146メートルのタワーマンションの建設計画も発表され、住宅や行政、商業機能の集積が進められている。

 

◆ 標高の高さとアクセスのもたらす住空間 ◆

 

鷺沼は多摩丘陵の東端の台地上に位置する。鷺沼はかつては江戸湾に浮かぶ船の白帆を望むことができたほど標高が高く、眺めが良い。実際、戦時中には旧陸軍は軍用地として鷺沼を含む高地の宮前区の土地を接収し、夜間に上空の敵機を探し出すための照空灯が鷺沼に置かれた。日照の良さと景観は「住」の観点では重要な点であり、この地域の宅地開発を後押しした。

 

また、この地域はただ標高が高く、眺望が良いだけでなく、東京、横浜といった大きな都市へ近いということも重なり、宅地化が進んだと考えられる。下の地図は標高が高いかどうか、また東京、横浜からの半径20キロメートル圏内を表すものである。(ただし、ここでは標高50メートル以上であれば標高が高いと定義し、青部分が標高50メートルより低く、緑部分が50メートル以上であり、東京の中心は東京都庁、横浜の中心は横浜市庁とする。)

 

 

  図1 有馬・鷺沼の標高と立地を表した地図  (「地理院地図」より作成、引用)

 

上図から鷺沼は景観、距離の面から東京、横浜などの大都市のベッドタウンにふさわしい土地に位置していることがわかる。

 

《第2回「東急電鉄の理念と一致した鷺沼の地形」(面白いです)に続く》

 

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