来年から使われる新しい中学の教科書「ニューホライズン」では
「小中接続」の内容として、「音声と文字の関係」「辞書の使いかた」、
「中高接続」の内容として、巻末に難しめの長文や「5文型」
などと書かれています。
小学校、中学校、高校で学ぶ内容が断絶せず、つながっている、ということのようです。
そしてその上の「高大接続システム」改革ということで
大学入試センター試験の後継テストについての中間まとめが公表されました。
「合教科型」「選択式に加え記述式導入」「CBT]「年間複数回実施」「成績は1点刻みでなく段階別評価」といった改革点に関して論議をすすめているとのことですが、
その後の話し合いではいずれの点も議論が深まっていないようです。
「複数回実施」に高校が反対するのは、試験の前倒しで部活との兼ね合いや、
学習内容をカバーしきれない、などにより、
また、「記述式」問題にした場合の採点の煩雑さと、採点基準の難しさなど
多くの問題が解決されていない状況のようです。
思考力を問う問題は、個別の大学がそういった問題を作成して選抜すると
いう、「アドミッションポリシー」による改革をすればずいぶん変わりそうです。
必要な資料を集めて課題論文を仕上げる、教科のまたがる試験などが
お茶の水女子大やICUで行われているということです。
ですが、資料を集めて独自の考えを構築するといった力は、
まずは潤沢な知識がないと成り立たないはずなので、
知識力をまず図り、あるレベルをクリアしたらこういう試験を実施、
ただし、選抜方法だけでなく、大学に「入った後」、つまり大学での授業内容を変えれば
ぐっと変わるのではないでしょうか。
英語に関しては、
「発信力が弱い」、「話す」「書く」などの技能を上げましょうという改革意図、
でも、
まずは「日本語」で話す内容をもっているか。
そして、話の組み立て方をうまくできるのか、
伝えたいことが伝えられるのか、といったことが問題ですよね。
それが日本語でできなくて、
なおかつ単語力もない、文の組み立て方もわからない、としたら
英語で意味のあるプレゼンテーションはできるのか、と思ってしまいます。