大学受験の英語は、
ご存知のようにとても難解。
それもそのはず。全ては主に
世界各国の専門家による学術論文だからです。
その分野も、環境や経済、社会問題、さらには
教育、科学、歴史、動物の生態など多岐にわたります。
日本語で読んでも難しい内容なのに
受験生はこれを英語で読んで理解し、
問題を解いていかなければならないので
皆それだけでもう必死。だからそんなお話しは
彼らにとって全く現実味などありません。
ところが、長文に登場する個人や企業は
世界のどこかで実際に存在していたり、
文章の中の出来事もかつて起こった、もしくは
今まさに起こっている事だったりするのです。
そう。過去問の中のストーリーは本当のストーリー。
実際、私は休暇中の旅先で、
それがリアルだということを
ちょっとだけ肌で感じた瞬間がありました。
■ある慈善家のストーリー
2013年の東京理科大学薬学部の入試問題では
アメリカの「ルーム・トゥ・リード」と呼ばれる
慈善団体のお話しが取り上げられました。
これは、マイクロソフトの
マーケティング部長だったジョン・ウッド氏が
旅先のネパールの僻地で偶然出会った子供達が
貧困の為に書物がなかなか手に入らない事を知り、
本の山を寄付したところ大変喜ばれた為、
彼はそれに痛く感動し、すぐさま会社をやめ
この団体を設立した、というお話しです。
貧しいが故に教育を受けられず、読み書きができない
文盲の子供達の為に立ち上がった彼は、
世界中で12000件の図書館と1500件の学校を
急ピッチで開設し、
彼らの未来を切り開く支援をしている
という実際にあるお話しなのです。
しかし残念ながら、
私はこのルーム・トゥ・リードという団体のことは
このお話しを読むまで全く知りませんでした。
そしてそんなある日、
休暇でシンガポールに行った時の事です。
ホテルにチェックインし、何気なくテレビをつけ、
その音を背に、
スーツケースから荷物を取り出している時、突然
“Room to read is the organization that・・・・”
(ルーム・トゥ・リードは・・・団体です)
というナレーションが聞こえてくるではありませんか。
私は驚いて振り返り、
テレビ画面を食い入るように見ると、何と、あの、
ジョン・ウッド氏のルーム・トゥ・リードが
寄付をつのるテレビCMを流していたのです!
あの過去問で読んだ団体のコマーシャルとは!!
驚きのあまり、私は大興奮しました。
慈善団体とはいえ、資金力が無ければ
図書館や学校など到底作れませんから、
これは意義ある大プロモーションです。
ウッド氏は、今後20年で10万件の図書館を開いて、
5000万人の子供達に教育への機会を提供する
という目標を掲げ、
マイクロソフトで培ったマーケティングの手腕で
今や、世界53都市に資金集めの支部を持ち、
コマーシャルまで流して精力的に活動を続けている。
何と素晴らしいことでしょう!
感動した私は、少しでもこの活動に貢献できればと
早速寄付をしました。
■ある先駆者のストーリー
2012年の立教大学の
経済政策・法・異文化コミュニケーション学部の
入試問題は、添乗員付きパッケージツアーを考案し、
海外旅行を大衆に広めたパイオニアである
イギリスのトーマス・クック氏のお話しが
長文問題のメインとして取り上げられました。
かつての海外旅行は膨大な費用を必要とし
移動もかなり時間がかかったので、
特権階級の人々にのみ許された贅沢な娯楽でした。
しかし、19世紀に入り鉄道や蒸気船が大きく進歩し、
長距離移動が早く快適で安価になったことで
一般庶民も海外旅行に行けるようになりました。
そこにクック氏は目を付け、
庶民でも旅をしやすいようにと
団体で予約を取ることにより価格を下げ、
手間のかかる乗り物の切符やホテルの手配し、
旅行のスケジュールや食事もお膳立てをし、
さらには、丁寧で知識のある添乗員まで付けて
世界初の団体向けパッケージツアーを
売り出したのです。
以来トーマスクックは、178年という長きにわたり、
ヨーロッパのみならず、北米、中東、アジア等、
世界16ヶ国で事業展開をし、
老舗の旅行代理店として君臨してきました。
ところで昨年の夏、私はモナコにいました。
その観光名所を散策している時、目抜き通りで
偶然、トーマスクックの看板を目にしました。
中世からあったであろう美しい建物のドアは解放され
多くの観光客が出入りしていたので、
私も中を覗いてみました。
するとそこは、旅行代理店というよりも
ツーリストインフォメーションセンター
のような感じの場所になっていて、
旅行者向けの地図やタウン誌、
無料で使えるPCなどが置いてあり、
スタッフが観光客の質問に答えていました。
そんな所もやっているのかと思いつつ
私も地図を頂いてきましたが、
あの有名なトーマスクックの店舗に立ち寄れて
なんだかちょっと嬉しい気分になりました。
ところが今年の9月、
「世界最古の旅行代理店トーマスクック
多額の負債を抱え倒産。」
という衝撃的なニュースが飛び込んできました。
倒産のニュースが飛び交った時もクック社は
世界に60万人ものツアー客を送り出していたので、
その多くが国内外で足止め状態となり、
各国を巻き込んで大混乱となったようです。
昨今の旅行業はコロナの世界的感染拡大で
大打撃を受けていますが、すでにそれ以前からも、
オンラインの旅行代理店や
格安航空会社などとの激しい競争、そして
多くの旅行者が代理店に頼らず、ネットで気軽に
自前で旅行の計画をするようになったこともあり、
苦しい経営を余儀なくされてきました。
世界最古であり、ネームバリューもある
トーマスクックでさえも、
そういった時代の流れには逆らえなかったようです。
■過去問クラスのストーリー
受験の長文問題も
こうやって内容をかいつまんでお伝えすると
さして難しくないように思えます。
しかし実際の文章は、
ピリオド無しに長々と4行も5行も続くことが多く、
ポイントすら掴むのも一苦労です。
ですから、学校や予備校でも
過去問対策のクラスは必ずありますが、
そういったクラスの一般的な中身といえば
設問の解答を確認し、
長文の中でその解答を導き出せる部分だけを
分析して解説。あとの部分に関しては
和訳のプリントが配布され、
それを読んでおくようにと言われるだけです。
しかしそれってどうでしょう?
設問部分に該当する箇所だけ
ピンポイントでその謎を解明できたとしても、
その前後もややこしいことになっていて
受験生はすでにもうさっぱり分からないわけです。
ということは、そういった目先の対処法だけでは
根本的な問題は解決しえない。
だからウィングローブは、全文読み解ける
くらいの力を付けるべきであると考えます。
そこで当校の過去問クラスでは、
長文の一文一文の構造を、一語一句、
文頭からピリオドまで分析分解し
さらにその文脈にあった語彙をあてて訳しあげる、
ということを繰り替えします。
それはまるで、重箱の隅をつつくくらいの勢い
と言っても良いでしょうか。とにかくクラス中は、
皆、2時間ぶっ続けで全神経を集中させ
目の前にある英文と格闘します。
はっきり言ってこの作業は手間も時間もかかり
あげくに、講師・生徒共に毎回頭から湯気が出るくらい
頭をフル回転させるので、それはもう大変です。
特に最初の頃は皆慣れないので、
クラス後に疲労困憊して
倒れ込む生徒もいたりいなかったり・・・。
ところがそんな彼らも、
時間が経つにつれ必ず出来るようになります。
何故なら、過去問講座に入る前に、全員
英検1級レベルの単語2100個、熟語1000個を
7周繰り返し、あらゆる文章を読み解く為の
基本語彙を定着させているからです。
その上、文の構造理解の要である
「文型、不定詞、動名詞、分詞、句と節」の
見極め方のスキルを、毎回毎回
通常のクラスで徹底的に磨き上げているわけです。
言わば彼らは事前に、長文に挑むフル装備をしてから
過去問クラスに参戦し、その中で
自分に叩き込んだ知識の使い方を学んでゆくので
必ず出来るようになるのです。
もっとも最初は、長文という敵との戦い方が分からず
全員ボコボコになるわけですが、
回数を重ね経験値が上がるごとに、
自分に備わった「語彙力」や「分析力」という武器を
どうやって使い、敵をうちまかすかが
徐々に分かり始めます。すると
あんなに複雑怪奇だった英文が、最初から最後まで
何の苦もなくスラスラ読めるようになります。
すると模試の偏差値もグ〜ンとのびてくる。
受験本番を目前にし、今がまさに、
その努力の積み重ねが開花する
その時なのです!
受験の英語長文問題は
難解すぎるけど
そこで語られる
ある慈善家のストーリーも
ある先駆者のストーリーも
全て本当のストーリー!
そしてこの一年
大変だった過去問クラスは
君達の
努力と成長のストーリー!
この戦いに挑む為に
君達はこの1年で
やるべき事を
全てやりつくしました。
あとは、そんな自分を信じ
強気で挑めば、大丈夫!!!
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