第9弾は東京大学です。
2024年と2023年の2年分の過去問を時間を測って解きました。
英語の制限時間は120分ですが、試験開始後45分経過した頃にリスニング問題が約30分放送されます。ですので、筆記部分に使える時間は約90分です。
2年とも81分ほどで解き終わりました。もう少し時間を短縮できる大問が2つほどありますが、今回はきちんと読みました。
記号問題は24年・23年ともに1題不正解、記述は採点していません。
要約問題から始まり、長文読解、自由英作文、和文英訳、英文和訳、文法・語彙に加え、リスニングもあります。スピーキング以外のすべての能力を試す入試問題で、速く正確に処理する能力が求められます。
以下、東京大学の問題形式・傾向および感想です。
【問題の形式・傾向・感想】
・試験時間は120分(うち約30分間はリスニング問題の放送)
・120点満点
・大問5題で構成
・2024年と2023年の問題構成や出題内容はほぼ同じ
・読解だけでなく、自由英作文、和文英訳、リスニングなど受験生の総合力を試す出題内容
・難易度は大半の問題が標準的なもので、難問や奇問はない
・本当に基礎中の基礎という問題もある
・とにかく量が多く、時間との戦い
・ゆっくり考える余裕はなく、あっという間に120分に達する
・小細工は一切通用しないと考えるべき
国公立は記述問題が多いので、解いていて楽しいですね。
基礎に穴がないこと、文構造を正確に把握できることは最低条件です。
基礎を最後までおろそかにせず、長文読解の演習を積み、リスニングも日常的に鍛え、和文英訳や自由英作文のためのインプット&アウトプットのトレーニングもこなす必要があります。
周到な準備が必要なので、長期計画で攻略に取り組むべき出題内容です。また英語以外の科目の準備に時間がかかることを考えると、できるだけ早くスタートすべきでしょう。
難易度ですが、純粋な問題難易度だけであれば早稲田理工のほうが高いと思います。ですが、時間的な制約や出題内容の豊富さという観点からであれば東大のほうが上です。
合格難易度を考えると、受験生本人の「東大に行きたい」という欲が欠かせません。
どの大学や学部を良いと感じるかは、本当に人それぞれです。個人の価値観次第ですし、それがあるべき姿だと思います。
ただ、東大を目指さなくてもいい選択肢がある中で、それでもなお東大を目指す生徒がいるのであれば、それもまた素晴らしいことですので心から応援します。